
ウェブ業界に昔からある皮肉として、
「SEO会社がテレアポで営業しているのはおかしい!」
というものがあります。
つまり、SEO会社なら、その自社の素晴らしいSEO技術で、
検索エンジンからクライアントを引っ張ってみろ、ということです。
この皮肉と同様に、
「リスティング広告の運用代理店ならば、テレアポなんかしてないで、
リスティング広告からクライアントを集めてみろ!」
という皮肉もあったりします。
だから、
リスティング広告のプロフェッショナルを語っているのに、
テレアポでアプローチをしてきた業者なんかとは付き合うな!
と言われたりもするわけです。
ただし、この皮肉は、半分正解で、半分不正解です。
そもそも、
リスティング広告の運用代理店がテレアポを行うのは、なぜでしょうか?
それは、テレアポを行うことでクライアントを獲得できるから、です。
当たり前の話ですね。
確かに、リスティング広告は非常に優れた広告手法ですし、
実際にリスティング広告経由で
クライアントを獲得している代理店も、かなり多くあります。
実際、検索エンジンで
【リスティング広告 代理店】などのキーワードで検索を行うと、
さまざまな運用代理店が広告出稿を行っていることが分かります。
ただ、リスティング広告には限界があるんです。
「リスティング広告って興味あるんだよねー」と思っていても、
実際に検索行動に移らないユーザーは多くいますし、
そもそも、リスティング広告という広告手法を知らない人もいるわけです。
そういった潜在的な見込み顧客にアプローチするためには、
テレアポという昔ながらの営業手法もバカにできないのです。
実際、私自身も広告代理店時代に、初回接触がテレアポで、
その後も長くお付き合いしているクライアントを数多く見てきました。
過去の成功体験として、テレアポがうまく行っているので、
いまだにテレアポをやっている会社が多いんでしょうね。
また、リスティング広告や企業ブログによるプル型のマーケティングと、
テレアポによるプッシュ型のマーケティングを組み合わせることで、
単純に販路拡大が見込めます。
日常生活における商品も、スーパーだけでなく、
コンビニや駅のキヨスクにも置いてありますよね?
あれと同じで、広告代理店も純粋な販路拡大を狙っているということです。
こういった事情を考慮すれば、冒頭でお話をした
「SEO会社だったら、自社のSEO技術で~」
という皮肉も、だいぶ的外れな意見だということが分かるでしょう。
とはいえ、私はテレアポ否定派なんですけどね。
私も広告代理店時代はテレアポをやったりもしましたが、
あれほど体力と精神力をすり減らす非効率な営業手法はないなー
と、思っています。
いまの時代に、テレアポだけをやっている会社とか、
正直、ビジネスセンスを疑います・・・。
というわけで、
「テレアポ営業をしてくるリスティング運用代理店は信用できない!」
ではなく、
「テレアポのみで営業をしているリスティング運用代理店は信用できない!」
という認識を持っておくといいでしょう。
あくまでも、テレアポを営業手法の一つとして捉え、
実践している会社は、特に問題ありません。
ただ、テレアポのみで営業をしているリスティング運用代理店は、
それこそ冒頭の皮肉のように
「自社の営業にもリスティング広告を活用するべきなんじゃないですか?」
とアドバイスを差し上げたいですね。
だって、あなたがオシャレな洋服を買いに行ったときに、
ボロボロの服を着た全然オシャレじゃない店員さんが、
「お客さんそれ似合ってますよ!超オシャレっすよ!!」
って言ってきても、説得力ゼロじゃないですか。
この例え話と同様に、
リスティング広告のプロフェッショナルを謳っているのであれば、
営業手法の一つとして
リスティング広告を使っている代理店の方が安心感がありますよね。
ということで、
リスティング広告の運用代行を任せる会社との最初の接触は
テレアポでも、セミナーでも、紹介でも、なんでもいいと思いますが、
「その会社が販路の一つとして、リスティング広告を活用しているのか?」
をチェックすることは、代理店選びの一つの指標になると思っています。
ちなみに、余談ですが、
私がこのブログに対してリスティング広告を使って集客を行わないのは、
通常の運用代行会社が運営を行っているブログや
クライアント獲得のためのランディングページとは
このブログの役割、位置づけが異なるからです。
この点に関しては、すでにご理解頂いている通りです。
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